鬱病で会社を退職したサラリーマン「ウツロ」は、

電車に飛び込もうとしていたところを「ユメ」という女性に止められる。

ユメは自殺志願者だった人を集めて「Happy Blues」というシェアハウスの主催をやっていた。

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自尊心に塗れた《舞台演出家：ハラダ》
卑屈な言葉に溺れる《売れない漫画家：モモノスケ》
整形を重ねる《名もなきモデル：ルイ》
性欲を取り戻したい《安月給の風俗嬢：アゲハ》
酒に溺れる《ギャンブル依存症の男：コンちゃん》
退職代行で大失敗した《自閉症のOL・ソメ》
そして、何もない、ぼく。

この家におけるルールは何もない。
死にたければ死に、生きたければ生きる。ただそれだけである。
自ら死に向かう者を止めることは決してない。
その家に住み始めて数週間が経ったある日。

コンちゃんが、交通事故で亡くなった。

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命の軽さを知った僕たちの中から、自然と誰かが声を発した。
「花火大会、しない？」

儚くも暖かい、家族の“終わり”までを描いた物語。